もう帰ってしまった小学校に配属されていた先輩隊員の方に「先生にアドバイスや指導をする時に一番大切なことは何ですか」と尋ねたらこんな答えが返ってきました。

 DSC_0923

その先生との関係性が大事。その研修までにどれだけその先生とコミュニケーションをとっているか。

 

我々協力隊員はいつまでもよそ者。よそ者の話は聞かないのが普通ですよね。

でも友達の話なら聞く。


例えば、先生向けのトレーニングをする時に顔見知りの人が講師の方が聞いてもらえやすい。

(逆に締まりがなくなることもあるでしょうが、それは講師側の問題です)


僕の場合は、最終的にはEPA(環境保護局:配属先)と学校の先生が顔見知りになることが目標です。


そのためには、まずは僕がいろんな人と顔見知りになり、研修等をやりやすい雰囲気を作るのが大切かと思います。


昨年はそれを教育省の方に実践し、成功したようです。

(先生向けのトレーニングがある度に、その教育省の方から招待してもらえます) 


これまで、EPAと教育省はあまり一緒に活動してこなかったそうです。(前任者のレポートより)

昨年はある環境系のワークショップに参加した時に来ていた教育省の社会教育と理科教育の担当者にことあるごとに、「先生向けのワークショップがしたいんだけど」とか「何か同じようなワークショップない?」と聞いていました。

これが功を奏したのか、夏休みには太平洋教育会議(PEC)がマーシャルで開かれた際の高校生によるポスターセッション(環境問題がテーマ)の準備段階からメンバーに選んでもらえました。
マジュロの環境問題のプレゼンをするだけかと思っていたら、グループワークの一つのグループを任されることになりました。

活動の詳細はこちらの動画を参照。


今年の夏はいよいよ、EPAが主導で先生向けのワークショップを行います。
それに加え、4年生の理科のカリキュラムの順序を入れ替えて、ゴミ問題についての単元を学年の一番初めに持ってきてもらう予定です。
これまでは学年の一番最後になっており、実施されているかも怪しい状態でした。
マーシャルでは8月から新学年が始まるので、夏にワークショップで学んだ内容をすぐに各学校で実践してもらおうという作戦です。

今後の環境教育の広がりは教育省とのチームワークにかかっていると思います。
と同時に各学校を回って研修に来てもらえそうな先生と顔見知りになっておくことが今後の課題です。

今後も各学校をモニタリングしていきますが、友人の先生を訪ねて行く感覚になればいいなと思います。
 
ところで、こういった方法をとることができるのは、長期間現地に滞在してコネクションを作ることができる協力隊員の強みです。
実際、国際機関のプロジェクトで来る人はなかなかそういったアプローチはできないでしょう。

信頼を得るには2年間という任期は短いかもしれません。
それに、自分が帰ってしまったら個人的なつながりはほとんどなくなってしまうでしょう。
いかに、そのつながりを維持するか。
たとえ、人が入れ替わってもいいようにチームを作ることが大切かもしれません。
今のつながりを途絶えさせないように、これからの取り組みを通じて強靭なチームを作っていきたいと思います。

まとめ
協力隊が現地の人を指導する時に大切なことは、関係性。


ブログの更新情報はこちらから。